
JA菊池管内では「菊池水田ごぼう」の収穫が終わり、田植えを終えた水田が広がる。同JAゴボウ部会員の東大輔さん(48)は地域担い手の中心的存在として、水稲3ヘクタール、ゴボウ3ヘクタールを栽培する。ゴボウの出荷を終え水稲栽培へと移り、夏場は田植や水田管理などを行う。
東さんは兵庫県出身で会社員からの転職で6年前に就農した。妻の地元の菊池市の中山間地が担い手不足により、農地の維持が難しくなっていることを知り、農業をすることを決めた。同部会では若手農家のリーダー的存在で、今年は同JA青壮年部副部長に就任。県の青壮年部協議会委員も務める。
農業は全く未経験だったため、県立農業大学校の社会人向け農業研修を受講。1年間の研修を終え、妻・奈緒美さんの両親から農業経営を継承した。現在、この3人と共に農業を営む。
東さんは「高齢化で地域の農地所有者からの受託が年々増えている。規模拡大と経営の安定化の両立が課題だ」と話す。また「畑をイノシシなどの害獣に荒らされ苦労しているが、良い作物ができ、おいしいと言ってもらえることが何よりの喜び。これからも担い手として農地を守り、地域に貢献したい」と常に前向きだ。