
夏秋トマトの産地として知られるJA阿蘇管内で、2025年産の出荷最盛期を迎えた。JA中部トマト部会は、143戸が約39ヘクタールで栽培。九州や関東・関西の市場を中心に11月まで出荷する。
高温下での着果性が優れ、肉質が良くコクのある「りんか409」を出荷。部会は、高冷地栽培の強みを生かし、販売数量4800トン(前年比104%)、販売金額19億2000万円(同105%)を計画する。
25年産は定植後、夜温が低く樹勢が旺盛で、5段目の着果にばらつきが見られたが、梅雨の晴れ間で回復傾向。出荷も順調だ。
長期的な防除計画の策定、高温による着果不良対策としてハウス換気と施肥管理の徹底などを重点実施事項と定めている。
JA中部野菜センターには、各生産農家から多い日は約7000ケース(1ケース15キロ)持ち込まれ、選果選別作業に忙しい。近年は、新規就農者や後継者が増加傾向。新たに5人が部会に加入した。
指導担当の田部滉大さんは「気候変動に適応した指導を徹底し、生産者の所得増加につなげたい」と話す。