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高校生初の最優秀賞受賞 JA菊池

2025.06.26
JA女性部員に段ボール箱コンポストについて話す渡辺さん㊥

 日本農業新聞が募集した「記事活用エピソード」学生・生徒の部で、熊本県立菊池農業高等学校農業科3年の渡辺悠慎さんが最優秀賞となった。高校生の受賞は初めて。渡辺さんは竹チップを使った段ボール箱コンポストの開発と普及に取り組む。

 渡邉さんは、5月上旬、第55回日本農業新聞全国大会の表彰式に出席。審査委員長の北川太一摂南大学教授から「コンポストの記事を読み、取材先に実際に行くという行動力が素晴らしい」という講評を聞き、喜んだ。

 同校SDGs研究班は、竹林問題の解決に向けた竹資源プロジェクトで、生ゴミの堆肥化を目指す。一員の渡辺さんは、日本農業新聞で、家庭でもできる生ごみ処理機の普及に取り組む西川美和子さんの記事を見た。地域は違っても、環境問題の解決や脱炭素社会の実現に向けた活動に励まされたことをエピソードにまとめた。

 受賞スピーチで渡辺さんは「西川さんと出会い、多くのことを学んだ。私たちも西川さんのように脱炭素社会の実現や、人も地球も笑顔になれる社会を目指して活動を続けたい」と語った。

 研究班の活動は6年前に始まった。栽培するトウモロコシなどが野生動物に食べられたことで鳥獣害のことを調べる中、里山や竹林の荒廃が一因だと発見。竹林問題解決の活動へ広がった。段ボール箱コンポストの普及へ、JA菊池女性部との交流も深めている。