
熊本県内最大の茶産地・JAくま管内で4月下旬、一番茶の摘採が始まった。2025年産の新茶は、3月上旬から低温が続き、例年に比べ摘採が5日ほど遅れた。4月中旬から一週間は、夜温が平年より高かったため生育が早まった。茶葉の状態も良く、昨年並みの品質となった。
相良村四浦地区で約2.3ヘクタールを栽培する山村孝行さんは、午前8時から新芽の茶葉が濃い緑色になるよう日光を遮るためにかぶせた遮光資材を剥ぎ採り、鮮やかな緑色で10センチほどに伸びた新芽を可搬式の摘採機で摘み取った。
この日は天候も良く、摘採した品種「やぶきた」「さえみどり」約450キロの生葉は自家工場で荒茶に加工。約90キロの製品になる。加工された荒茶は24日の初入札会に出品された。
長男の孝一さんは「霜の被害もなく摘採を迎えられた。気温が上がり新芽の生育が早かったが、品質も良く摘採前の色のりが良い」と話した。
JA管内では4月下旬から5月連休過ぎにピークを迎え、5月中旬頃まで一番茶が摘採される見込み。