熊本の農畜産物

タケノコ出荷最盛期 JA熊本市

2025.04.29
タケノコを確認する生産者

 JA熊本市管内の芳野地区で、タケノコの出荷が最盛期を迎えている。12日時点で日量4トンを地元市場や山形県の市場へ、加工用のタケノコは鹿児島県に連日出荷する。4月下旬まで続き、総出荷量120トンを目指す。

 同地区で育つタケノコ「モウソウチク」は粘土質の赤土で育ち、白くて柔らかく、えぐ味が少ないのが特徴。2025年産は表年に当たるが、例年に比べ気温が低い日が多く、タケノコの生育が遅れ、4月上旬まで収穫量が少ない状況が続いた。そのため高単価を維持しており、販売は順調に進んでいる。年末から影響が出ているイノシシによる被害には、電気柵や金網での対策を続ける。

 JA熊本市芳野筍(たけのこ)部会は28戸の生産者が朝早くからタケノコ掘りに汗を流す。JA熊本経済連で定めた出荷規定に則り、3Sから3Lの大きさを2キロ、4キロ、10キロ箱に選別。集荷されたタケノコは併設された冷蔵庫で保管し、鮮度を保ったまま出荷される。

 同部会の内田誠二部会長は「イノシシの被害に悩まされたが、今年も品質の良いタケノコができている。タケノコを食べて旬を感じてほしい」と述べた。