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土作りセンターの堆肥活用 普通作用肥料開発へ JA熊本うき

2023.11.21
配合用の堆肥を確認するJA職員

 肥料価格が高止まりするなか、JA熊本うきは普通作で使用する肥料の開発に取り組む。JAが運営する「土作りセンター」の堆肥を配合することで、原材料費や輸送費を抑える。価格は現在最終調整中だが、堆肥の加工費用を含めても既存の肥料よりコストダウンを見込む。

 JAは肥料のコスト低減を目的に堆肥の活用に着目。県内肥料メーカーや関係機関と協力し、2022年産の水稲から堆肥と一発肥料を合わせて使用する肥料の試験を始めた。収量や食味は、既存の一発肥料と遜色のない結果を得られた。試験では温暖化傾向に合わせて成分割合についても調整。適期に効果が最大化するよう改良を重ねた。

 JAは23年産麦栽培でも1ヘクタールで試験する。生産者へ説明を進めながら、導入を徐々に進めたい考えだ。

 営農指導部の小夏一生部長は「JAで堆肥を調達することで、コストカットが期待できる。堆肥の地産地消で資源を有効活用して、農業者の所得向上とつなげたい」と話す。