
天草市の(株)JA直売天草「天草とれたて市場」は、9月下旬から天草地域の農産物を熊本市中央区の商業施設「サクラマチクマモト」へ輸送を始めた。新鮮な地域産品を消費者へいち早く届け、産地のPRにつなげる。同直売所の出荷協議会は生産者約600人で構成し、新たな販路に期待を寄せる。
この取り組みは九州産交グループの路線バスで天草地域の地域産品を運び、毎週土曜日にサクラマチクマモト地下1階のスーパー「フードウェイ サクラマチ店」の店頭で販売する。会員は販売前日に同直売所まで産品などを運び、産品はその場で同店が買い取ってサクラマチクマモトへ送る。
この日はキュウリ、サツマイモ、ミカンなどおよそ20品目を詰め合わせた20キロ計5箱が送られた。同店の蓮池千佳子店長は「これから葉物野菜や柑橘類が出荷ピークを迎える。現在1便で運行しているが、生産者からの要望に応じて増便を検討したい」と話した。
出荷協議会の益田秀喜会長は「高齢の会員も多い中、生産者の負担を減らし、地域産品の販路拡大に期待する声も多い。この取り組みをきっかけに若い世代にも協議会加入を広げたい」と話した。