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[人つなぐ、JA 私たちの自己改革奮闘記](260) 環境調和型農業を推進 JA阿蘇

2023.09.12
ICT活用(栽培管理システム)の導入を推進

 JA阿蘇は「コシヒカリ」栽培において化学合成農薬・化学肥料の使用量を減らした環境調和型農業の推進に取り組んでいる。より一層の普及拡大のため出向く体制を見直し、的確な情報提供を行えるように改善した。JAの総合力を活かした農業の発展を目指す。

 「阿蘇コシヒカリ米」は、農林水産省のガイドラインに比べ、化学合成農薬と化学肥料使用量を5割減らして栽培し、圃場、作物、生産者、消費者に負荷の少ない環境調和型農業を振興する。

 しかし、生産普及の拡大では、病害虫の発生などの課題があり、品質低下や収穫量の減少に悩まされていた。

 そこで、農産課と園芸課の職員がチームを組み、園芸作主体の複合経営体にも水稲情報を確実に伝える体制に切り替えた。さらに、特別栽培米農薬基準に沿った低リスク農薬(ブーンゼクテラ箱処理剤)を推進し、品質低下を防いだ。「阿蘇コシヒカリ」のJA取扱量は2020年度の2万7000袋に対し21年度は4万袋を超えるなど、大きな改善が見られ、農家の年間総所得向上に繋がった。

 JA阿蘇の担い手に出向くJA担当者(愛称TAC)は、低・未利用者へのアプローチ、新規就農者支援「農業師匠制度」の活用、収量アップと労働力軽減に向けた情報通信技術(ICT)の活用を提案するなど、一層の品質向上へ出向く活動を継続する。