熊本の農畜産物

栗550㌧出荷計画 早生「丹沢」を初選果 JAくま

2023.08.30
初選果を迎えた「丹沢」

 県内最大の出荷量を誇るJAくま管内で8月中旬、栗「丹沢」の初選果が行われた。各地区で集荷も始まり、本格的な選果作業が始った。9月以降は主に「杉光」「筑波」「銀寄」「利平」と収穫が始まり、全体的に9月中旬頃に出荷最盛を迎える。2023年産は550トンの出荷を計画する。

 23年産は、満開期の天候不順が影響し果実肥大は鈍い。平年より全体的に小玉傾向。中生「利平」は、着毬(ちゃっきゅう)の鈍さやいがの交雑不足で出荷量が少なくなることが懸念される。

 収穫を目前に控え、台風6号による枝折れなどの被害が報告されたが、品質への影響はないと見られる。営農指導課の堤照史さんは「前年同様に良質の栗が出荷できるよう品種選別の徹底など出荷体制を強化したい」と話す。

 JA果樹研究会栗専門部会では高品質な栗の生産を目指し、各講習会や研修会を行い「球磨栗」のブランド確立を進める。

 初選果ではJA下球磨選果場では、早生「丹沢」約24キロが持ち込まれた。担当者が小型選果機に流し込まれた栗の不良果混入や規格を検査。サイズごとに選別し、3キロと5キロ箱に詰められた栗は名古屋の市場へ出荷された。