ＪＡ本渡五和は４月上旬、栽培管理支援システム「ザルビオフィールドマネージャー」（以下、ザルビオ）の地力マップを使った可変施肥田植え機の実証試験を行った。実証試験はヤンマーアグリジャパン株式会社が協力。ＪＡ全農、ＪＡ熊本経済連、ＪＡ熊本中央会と共同で開いた。

　実証試験ではザルビオの機能を発揮し、水田の地力に合わせた施肥と田植えを行うことで収量を高めることが目的。ザルビオが持つ地力マップ機能と可変施肥田植え機を連携させることで、肥料効果にムラがある水田でも効率的かつ効果的に肥料を散布できる。資材価格高騰や米価の低迷が続く中、無駄な施肥を防ぐことで資材の削減にもつながる。

　実証試験は農事組合法人宮地岳営農組合の管理する水田で、天草郡市管内の６法人の代表が参加。翌日はＪＡ熊本中央会が主催し、県内ＪＡの地域農業の担い手に出向く担当者（愛称ＴＡＣ＝タック）や営農指導員らに、農事組合法人楠浦営農組合の水田で試験が行った。可変施肥田植え機を操作した営農組合の役員は、苗を植え付けながら肥料の散布量が変化する様子をモニターで確認した。

　同ＪＡの担当者は「作業効率化や米の増収が見込まれる。可変施肥田植え機の共同購入とザルビオの活用でコスト削減と米の適期作業、適期防除で品質向上を図りたい」と話した。

　今後は２週間ごとに生育調査を行い、収穫時には収量コンバインを使用して実証試験の効果を測定する。