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[人つなぐ、JA 私たちの自己改革奮闘記](241) 全員8俵以上めざす JAくま

2023.02.23
現地で生育状況を確認するJA職員と講習会参加者ら

 JAくまでは2022年度から米の生産者を対象に、年2回の水稲講習会の取り組みを始めた。

 営農・経済事業の成長と効率化の実現を目指す「営農・経済事業の成長・効率化プログラム」の一環で、米の単収(10アール当たり収量)向上と生産者の所得増大を目指すことが目的だ。

 夏場の発育期には球磨地域振興局の担当者を招き、栽培基準や施肥管理のポイント、使用農薬の基準などシーズンを通した留意点を説明。22年産から一般栽培が可能となった「くまさんの輝き」についても現地講習会を開き、生育特性や食味、品質、栽培ステージごとの留意点などを説明し、現地へ出向いて生育状況を確認した。

 同JAでは同振興局と連携して地域平均で10アールあたり収量8俵(1俵=60キロ)を目標に6カ所に展示圃(ほ)を設置。作付け品種や施肥基準に違いを設け、試験栽培も実施している。22年産は全体的に病害虫の被害も少なく、最大で10アール当たり10.5俵の収穫ができた。その結果を踏まえ広報誌や講習会でも報告し、生産者の収穫量の増大につなげていく考えだ。

 講習会は今後も続けていく方針で、同JA営農指導課の林田文則課長は「肥料や農薬などの価格高騰で生産者にとって負担が大きくなっているが、耕種基準を厳守し、講習会に参加してもらい生産者全員が8俵以上を取っていただきたい」と話す。