熊本の農畜産物

干し柿作り最盛期 自然乾燥で甘く JA熊本うき

2022.12.23
里山を彩る干し柿づくりに励む木村さん

 熊本県内有数の干し柿産地であるJA熊本うきの下東地区で、自然乾燥による干し柿づくりが最盛期を迎えている。今年の渋柿収量は例年並みで、生産者たちは正月の需要期に向けて生産に励んでいる。

 出荷は10月中旬に始まっており、12月下旬にかけて最盛期を迎える。2023年3月上旬まで総出荷量約140万個を目指す。

 JAが出荷する干し柿は中身のとろっとした食感に加え、濃厚な甘味とジューシーな味わいが特徴。今年も食味など高品質な仕上がりで、関東や関西を中心に中・四国、九州地方に出荷している。

 JA干し柿部会の生産者は62人。渋柿の品種「高瀬」を原料に、皮むきやくん蒸など一連の作業を経て約1カ月乾燥させる。ビニールハウス内には、すだれのようにつるされた色鮮やかな干し柿が並び、陽光を浴びながら日を追うごとに甘さを増す。

 宇城市豊野町の木村和弘さん(65)は「好天に恵まれ、作業や生産は順調に進んでいる。宇城名産のおいしい干し柿を食べてほしい」と話した。