新着情報

「球磨栗」終盤 堅実な需要 台風影響最小限に JAくま

2022.10.19
選果で品質を確認する職員ら

 JAくま管内の栗の出荷が終盤を迎えている。出荷が始まった8月中旬から10月5日までに約550トンを荷受けした。JA下球磨選果場では現在、「美玖里」「筑波」を中心に日量約6トンが持ち込まれ、主に名古屋方面に出荷されている。

 9月に発生した台風14号はJA管内にも大きな被害を及ぼした。出荷最盛期の襲来となり、JAによる被害調査では倒木や枝折れ、落果などを確認。約80トンの損害があった。

 台風通過後はJA指導販売課を中心に、被害を受けた樹木の手当てなど指導巡回を行った。

 担当者は「台風の影響で収穫量が心配されたが、最小限にとどまったとみている。最後まで品質の良い栗の出荷に努めたい」と話す。

 「球磨栗」が2021年8月に地域団体商標登録されてから、各方面からの引き合いが強く、近年では菓子用としても需要が増えている。ピーク時には日量約3トンをJAの子会社(株)クマレイにも出荷し「栗ペースト」として加工する。同製品は和洋菓子原料として販売し、人気商品の一つとなっている。

 出荷は15日まで続き、販売高は近年で最高額となる5億円を突破する見込みだ。