熊本の農畜産物

「はちべえトマト」出番 6月まで2万1000トン JAやつしろ

2022.10.11
箱詰めされる「はちべえトマト」

 JAやつしろ管内のトマト選果場利用組合は10月上旬、冬春トマト出荷量日本一のブラント「はちべえトマト」の出荷を始めた。初日はJA南部トマト選果場へ約2.4トンが持ち込まれ、選果した後、約500ケース(1ケース4キロ)を関東や関西の市場へ送り出した。171人で「はちべえトマト」を生産する同組合では、6月中旬までの総出荷量約2万1000トンを予定している。

 同組合の東家誠也組合長は「生産者は、昨年の黄化葉巻病などの苦労を乗り越えたことで、今年のトマトには組合の『1個のトマトに真剣です』のスローガンの思いが詰まっている。おいしいトマトに仕上がったので食べてほしい」と話した。

 営農部中央総合営農センターの上田誠指導員は「本年産のトマトは育苗と圃場(ほじょう)準備期に天候に恵まれ、おおむね計画通りに定植が進んだ。定植以降も生育と低段の着果は良好で、年内の出荷量に期待をしている。」と話す。

 八代地方は冬春トマト出荷量日本一を誇り、「はちべえトマト」は八代平野の「八」と「平」を取って名付けた。八代平野は冬でも温暖で日照時間が長く、そのほとんどが江戸時代から造られてきた干拓地でミネラル豊富な土壌が特徴。また、一級河川である球磨川の恵みも受け、自然豊かな環境で濃厚な味わいのトマトが育つ。