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[人つなぐ、JA 私たちの自己改革奮闘記](222)スイカ「黒武者」に期待 JA鹿本

2022.07.26
「黒武者」を収穫する生産者の栗原和也さん

 JA鹿本は、熊本県の6月期出荷型スイカ「黒武者」の生産と販売強化に努めている。

 「黒武者」は熊本限定品種として(株)萩原農場が育種したスイカで、熊本の暑い6月に対応する。果皮は黒緑色で、種が少なくカットやブロック販売に適している。果肉は鮮紅色でカット後の変色が少なく、糖度も12、13度で食味も良いのが特徴。梅雨時期のウルミ果や裂果が少なく、圃場(ほじょう)出荷率も高い。

 JAのスイカ出荷期間は2月下旬から始まり、4、5月に出荷ピークを迎えて6月いっぱいまで続く。しかし、6月以降は梅雨時期に入ることから高温、多湿による品質低下が長年の課題であった。後続産地に肩を並べ、6月期以降も品質の安定した「夢大地かもと」のスイカを販売したいとの思いから、見た目のインパクトも兼ね備えた「黒武者」で、新たなブランドづくりと販売価格安定を目指す。

 現在の生産者は88人で、2022年度の栽培面積は22ヘクタール。25年までには30ヘクタールを目標に、講習会などを開き、栽培面積の拡大を図っていく。  

 JA営農部指導課の徳永俊彦課長は「黒武者は特異性品種のため、栽培技術が定着していない現状では、まだまだ発展途上。さらなる栽培技術の習得を目指し、品質向上の限界に挑戦する」と話し、消費者に「夢大地かもと」のスイカとして選ばれるよう安定した生産や販売に取り組んでいく。