熊本の農畜産物

梨最盛「豊水」甘く 肥大、品質よし 熊本・JAくま

2021.08.26
次々と選果される「豊水」

 JAくま管内で、梨の出荷が最盛期を迎えている。JA中球磨選果場では11日、約6トンを選果。関東・関西方面に出荷した。サイズは3L、2Lが中心となっている。JAは県内最大の出荷量を誇る。

 JA果樹研究会梨専門部会の生産者は83人で、総出荷量550トンを計画している。

 2021年産は平年より7日早い7月8日に出荷がスタートした。現在出荷が続いている「豊水」は玉肥大も良く、糖度12以上。生育は順調だ。生産者らは害虫防除を徹底し品質を維持。収量も安定している。今後は、10月上旬までに「秋麗」「あきづき」「新高」「新興」とリレーする。

 梨の生産が盛んなJA管内の球磨村は昨年7月の豪雨で橋の崩落や道路の寸断に見舞われ、収穫した梨の運搬に支障が出た。生産者は、道の悪い迂回(うかい)路を使った運搬を余儀なくされた。現在は仮の橋が建設され今季は順調な出荷ができている。

 同部会の星原新一部会長(球磨村)は「コロナ禍で販売面の心配があったが、安定した価格で推移している。今後、台風のシーズンが本格化するが、最後まで高品質な梨を安定的に消費地に届けたい」と話した。