
JA熊本果実連は昨年の猛暑でミカンの日焼け果や裂果、梨のみつ症など障害が多発し、生産量が大きく減ったことを受け、気候変動や温暖化に対する独自の生産支援策を展開した。遮光ネットなど高温対策資材や、果実の保護資材の導入を支援。収入保険への加入にも助成した。
同連は2024年度、持続的な果樹生産量の確保、経営安定を目的に、温暖化等果樹対策事業へ2000万円を計上。果樹生産者の経営安定を支援した。
日焼け果など高温障害の低減に向けた資材や果実保護資材、防鳥や防風などからの多目的防災網の設置を支援した。加えて農業経営収入保険制度の新規加入者へも助成。新たに65件が加入した。
こうした取り組みが評価され、熊本果実連は今年4月にNOSAI全国連から感謝状を受け取った。NOSAI熊本の守田憲史組合長が、熊本果実連の橋本明利会長に感謝状を手渡した。
守田組合長は「温暖化で苦労している果樹生産者の収入保険制度加入を後押しするきっかけになった」と感謝を述べた。橋本会長は「想定を超える環境の変化、生産者の努力を超えたときの対策は、セーフティーネットである農業経営収入保険制度が重要だ。今後も、熊本県や共済組合と連携して生産者の経営安定に努める」と話した。