
県内最大の産地、JAくま管内で4月中旬から一番茶の摘採が始まった。2023年産の新茶は、寒害や遅霜の被害が心配されたが概ね順調に生育。適度な降雨もあり茶葉の芽そろいが良く、品質は良好だ。
相良村四浦地区で約2.3ヘクタールを栽培する山村孝行さん(63)は、朝8時から新芽の茶葉が濃い緑になるよう、日光を遮るために被せた遮光資材を剥ぎ採り、鮮やかな緑色で10センチほどに伸びた新芽を可搬式の摘採機で摘み取った。この日は天候も良く、摘採した「やぶきた」「さえみどり」約450キロの生葉を自家工場で荒茶に加工し、約90キログラムの製品になった。加工された荒茶は18日の初入札会に出品された。
長男の孝一さん(28)は「霜の心配があったが被害もなく摘採を迎えられ良かった。かぶせ時期の天候も良く、摘採前の色乗りが良い」と話した。
同JA管内では4月下旬から5月連休頃にピークを迎え、5月中旬頃まで一番茶が摘採される見込み。入札会には約42トンの出荷を計画している。