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[人つなぐ、JA 私たちの自己改革奮闘記](190) 外食へバジルを供給 JAやつしろ

2021.09.06
バジルをチェックする生産者の友田さん(左)、石田さん(中)、同JAの本田職員(右)

 JAやつしろはファミレスチェーンの㈱サイゼリヤで使われるバジルを、全量供給している。以前から同社にはレタスを出荷。同社の工場には指定された規格に合致したものを安定出荷していたことから、好評を得ていた。円滑な取引関係の維持などを目的に、毎年1回生産者やJA職員を交え、同社のバイヤーと反省会も開かれている。

 同JAの組合員でレタスを栽培する友田龍峰さんは、2018年の反省会でバイヤー側からバジルを生産してみてはどうかと提案を受けた。レタス栽培に使う設備が活用できることや、栽培時期が条件に合うことから、友田さんは19年に1人でバジル栽培を始めた。20年6月には努力が実り、同JAを通じて、初めてサイゼリヤにバジルを出荷した。

 同社はそれまで、ペーストに加工されたバジルを海外から輸入し、調達していたが、現在では全国の店舗で使われるバジルは、同JAから調達したものになっている。このバジルは工場でペースト状に加工され、全国各地の店舗に運ばれる。同社メニューの『ペストジェノベーゼ』や期間限定商品『トラパネーゼソースの冷製スパゲッティ』に使われるバジルは全て同JAから出荷されたものだ。

 21年から生産者は友田さんに加え、石田彰さんの2人になり、毎日80キロのバジルを安定して出荷している。友田さんは「JAあっての事業拡大ができ、収入増加に繋がり助かった」と話した。

 営農部野菜・果樹・特産課の本田啓介職員は「バジルの取り扱いについては、サイゼリヤと元々レタスの取引があったため、今回の件を引き受けた。これからも組合員の所得増加に向け邁進したい」と話した。