熊本の農畜産物

パンパスグラス出荷最盛 JA菊池

2022.08.19
箱詰め前にパンパスグラスを確認する田中さん

 JA菊池管内で、盆用切り花として重宝されるパンパスグラスの出荷が最盛期を迎えた。アレンジ用の材料としても人気が高く、保冷庫の活用で、秋の彼岸や月見用のアレンジ花などの需要にも応える。

 生産者は、朝夕の涼しい時間に収穫し昼間に調整。翌朝箱詰めして、菊池市にあるJA北営農センターへ集荷する。盆前のピーク時は関東、関西、九州方面に日量300~400ケース(1ケース2L50本、L70本、M100本)を出荷。白銀色でみずみずしさがあると、市場でも好評だ。出荷は7月下旬から10月中旬まで続く。

 管内での栽培は36年前に旧合志町で始まった。10年ほど前からは他地域にも栽培が広がり、現在は合志市、菊池市で20戸が栽培する。出荷準備に労力がかかるが、管理には手間があまりかからない。夏場の農閑期に所得確保できる品目となっている。

 サトイモ栽培で今年就農した菊池市の田中涼太さん(32)は、パンパスグラスの栽培にも取り組み、初めての出荷作業に奮闘中だ。両親と3人で収穫し、調整作業は経験者の手を借りて作業を進め、1日600本を出荷する。

 田中さんは「慣れない調整作業には時間がかかるが、きれいに箱詰めされたパンパスグラスを見るとうれしい。周りの人の支えに感謝しながら頑張っていきたい」と話した。