ＪＡ阿蘇は販売力強化に取り組み、農業者の所得増大に繋がる試みとして新規市場での販売に力を入れている。同ＪＡの営農部は７月中旬、東京都にある豊洲市場で阿蘇世界農業遺産ＰＲのため、阿蘇産の農畜産物販売会を開いた。

　阿蘇産の米をはじめ、主要産物であるトマトやアスパラガス、阿蘇小国ジャージー牛乳を使った飲むヨーグルトやソフトクリームなどの加工品を数多く販売。同市場で原山寅雄組合長自らがトップセールスをした。

　コロナ禍になってから同ＪＡでこれほどの大規模イベントを実施したのは初めて。阿蘇地域が世界農業遺産に登録をされていることを多くの消費者へ伝えることと、阿蘇産の農畜産物のブランド化を目指している。協賛市場である東京シティ青果（株）と市場情勢や産地の概況、販売戦略について意見交換もした。
　

　原山組合長は消費者に向けて「生産者自身は直接商品作物にコスト分を転嫁が出来ないことを知って欲しい。阿蘇から持ってきた商品を手に取ってもらい、頑張っている生産者の思いをどうか理解してほしい」と熱く話した。