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[人つなぐ、JA 私たちの自己改革奮闘記](214)鉄コンテナで省力化 JAやつしろ

2022.05.12
生産者より持ち込まれたキャベツの重さを量る木下さん(右)

 JAやつしろ業務・加工キャベツ協議会は「メッシュボックスパレット(通称・鉄コンテナ)」を使って業務・加工用向けのキャベツを出荷している。同コンテナを導入して今年で10年目。導入前は15キロ入り段ボール箱を中心に箱詰めしており、組み立てなどの手間もかかっていた。

 鉄コンテナの導入以降は収穫直後のキャベツを並べて詰めるだけの作業となったことで、労力を大幅に省くことができた。作業時間の短縮に繋がり、栽培面積を増やした生産者もいる。

 コスト面でも段ボール箱に比べて資材経費や輸送費が削減され、農業所得の増大につながった。その他に、保管スペースの有効利用や荷崩れ防止にもつながった。消費地で段ボール箱のゴミも出ないことから、販売業者など多くの関係先にもメリットがある。

 導入10年目を迎え、同協議会はさらに鉄コンテナの利用拡大を目指す。同協議会事務局のJA営農部野菜・果樹・特産課の木下公貴さんは「昨年産は業務・加工契約で出荷した約45%にあたる1000トンを鉄コンテナで出荷した。生産者からは鉄コンテナ出荷の要望が多く、来季に向けて一層の拡大が見込まれる。JAとして業務・加工向け取引を拡大し、農業経営の安定や出荷コストの削減に努めたい」と話す。