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子ども食堂に支援 無農薬野菜を栽培 JA熊本市女性部

2022.04.06

 

子ども食堂に提供する野菜を定植する女性部員ら

 JA熊本市女性部は「子ども食堂支援活動」に力を入れている。子どもたちの貧困や飢餓を無くすことに加え、新型コロナウイルスの影響で増加する生活困窮者の支援にもつなげたい考えだ。熊本市、青壮年部らと協力して支援拡大を目指している。

 孤食の子どもたちに食することの楽しさや自分たちで作った無農薬野菜を食べてもらうため、子ども食堂を開く団体へ野菜を提供している。同女性部は2017年度に取り組みを始動させた。

 初年度となる17年度は畑12アールに野菜を播種。無農薬で栽培した野菜を市内で活動する2団体へ提供した。18年度からは遊休農地を活用し、畑を23アールに拡大。春野菜と秋野菜を栽培し、提供する野菜の種類を増やした。20年度からは、子ども食堂の数が増えたことにより、さらに20アールを借りて規模を拡大。青壮年部の協力も得て野菜の生産体制を強化。市を通じてJA管内全ての子ども食堂37団体へ13回にわたり野菜を提供した。

 22年2月には「2021年度熊本県農山漁村女性活動表彰」の子育て支援部門で熊本県知事賞を受賞。同女性部の活動や実績が称えられた。

 今後は採れすぎて余ってしまう野菜や形が悪く廃棄せざるを得ない野菜もあることから、これらを乾燥野菜にして提供する。地域に根差した活動を意識し、国連の持続可能な開発目標(SDGs)にもつなげる方針だ。

◆瀬上カチ子部長の話
 野菜を提供したときに喜んでもらえることがとても嬉しい。少しでも多くの人に支援ができるよう部員一同で頑張っていきたい。