熊本の農業

あしきたの今を感じる旅へ
田中 由香里さん / JAあしきた管内

2020.10.26

 

 

令和2年7月豪雨からの復興へ向けて、県下JA一丸となって再開を迎えた直売所、
道の駅芦北でこぽん。

生産者さんからは出荷できるようになった喜びの声がたくさん寄せられました。
直売所に出荷作業中の田中さん宅と、自然の豊かなあしきたの土地を巡ります。

生産者としても消費者としても直売所は大切な存在なんです

 大変な災害でしたし、今なお影響を受けている方もいらっしゃいますが、収穫の秋に向けてお店の再開を間に合わせていただいた事に感謝しています。地元からも県外からも多くのお客さまに来ていただいていましたから、たくさんの心配の声をいただきました。生産者としても、消費者としても大切な場所で、お互いの交流の場でしたからね。
 昨今の情勢でさまざまなイベントが中止になったので、試食販売ができないのは残念ですが、また直売所に出荷できるのは本当にありがたい事です。お客さまの顔を見ながら、伝えたいことがいっぱいあるので、試食販売で作り手の想いを伝えられる日を楽しみにしています。

リニューアルOPENした店内は旬の野菜と人気のお惣菜、芦北の鮮魚などとにかく豊富な品揃え。取材日もたくさんのお客さんで賑わっていました。
地元のバス停は「でこぽん」行きも多く、地元の皆さんの生活に密着しているのが分かります。

 

 

 

 

 

 

 

 

直売所ならではの、その土地のものを買える喜び

 朝採れの野菜やお肉にお惣菜の豊富さ…。でこぽんのラインナップはお客さんに大人気。毎朝出荷される新鮮な野菜のサイドを固めるのがお惣菜。メンチカツをはじめとする店内で売られているサクサクの揚げ物たちは、Aコープ時代からのベテランスタッフのお母さん達の調理によるもの。精肉のパックを見たら驚くほど繊細なお肉のカットで、テナントの鮮魚店も地モノにこだわり抜いたものを揃えています。お店の総合力のバランスがとてもいい。これが遠くからもファンが集う理由でしょうね。

でこぽんは、あしきた牛が有名で、精肉コーナーには新鮮なお肉がズラリ。
「たこめし」や人気のあしきた牛を使った「メンチカツ」も外せません

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

宮本副店長にお話しを伺いました

 たくさんの方のご協力でお店を再開できました。これからお店を元気に盛り上げていくことで皆さまに恩返ししていきます。災害直後は、職員全体で頑張って店内や駐車場を片付けるところから始まって、夏の暑い日に皆で作業を続けました。特に県内の各JA・連合会をはじめ、地元の旅館、お取引の会社さんや業者の方たちが作業に来て下さったり、県外の企業の方が心配されてお電話をいただいたりと、本当に皆さまのおかげで再開することができました。

 中には個人で復旧作業に来てくださった方も。ハード面の店舗・設備が復旧してきた今、これからは被災された各農家さんが復旧を終えて再び出荷できるようになることが一番の願いですよね。少量でも出荷してくださる農家さんや、高齢の出荷者さん…。全員の笑顔と再会できたときが、本当の直売所の復興ですね。直売所は人と人との交流あってこそ成り立つものですから。店舗でもスタッフ一丸となって、品揃えやサービス、おもてなし等のソフト面を整えていきます。