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「菊池水田ごぼう」本番 天然水であく抜き、香り良し

2021.04.30
収穫した「菊池水田ごぼう」を洗い、選別して、あく抜きをするため天然水の水槽へ優しくゴボウを入れる川口晃範さん

 JA菊池ゴボウ部会「菊池水田ごぼう」の春ゴボウが出荷本番を迎えている。水田で栽培し、阿蘇山が育んだ菊池渓谷から流れる天然水で、あく抜きをして出荷する。香り良く、柔らかいのが特徴。日量20トンを関東、中京、九州方面へ出荷する。

 菊池水田ごぼうは、地理的表示(GI)保護制度への登録や、欧州連合(EU)でもGI保護対象に追加され、部会員は品質向上に力を入れる。春ゴボウの出荷は6月下旬まで続く。年間1050トンの出荷が見込まれる。

 春ゴボウ生産者は83戸で、栽培面積は75ヘクタール。5月上旬にピークを迎える。

 メディアでも取り上げられ、知名度を徐々に上げている。4月にはNHK福岡の取材があり、収穫から出荷までが福岡や熊本、九州各県で放送された。

 取材を受けた川口秀一さん(64)は家族経営で4・8ヘクタール(春ゴボウ、冬ゴボウとも2・4ヘクタール)栽培。息子の晃範さん(40)は部会の若手生産者でつくるゴボウ研究会の代表を務め、周年出荷体系確立に向け仲間と研究を進めている。

 JAの山口博司指導員は「今年はゴボウの生育にいい寒暖の差もあり、品質良好。昼間の温度が少し平年より高いことでサイズは大きくなっているが香りよく、柔らかい」と話した。部会では、地域の人にもたくさん食べてもらうために、菊池市とタイアップして「春のゴボウフェア」を計画中だ。