県南部の人吉球磨・芦北地域を襲った「令和2年7月豪雨」。記録的な大雨により、1級河川・球磨川の氾濫などで甚大な被害が広がった。今回の氾濫による浸水深は1965年に記録した2・1メートルを超え、4・3メートルを記録し過去にない規模の被害だ。
JAかみましき青壮年部は7月下旬、2016年4月に発生した熊本地震で受けた支援の恩返しとして被災地でのボランティア活動を決めた。被害の大きかった人吉球磨と芦北へ、延べ72人が支援に向かった。新型コロナウイルス感染拡大防止対策を備え、けがなど二次災害を防ぐため2人以上で活動した。
青壮年部の取り組みは、国連の持続可能な開発目標(SDGs)の目標11「住み続けられるまちづくりを」につながる。
支援先の一つ、相良村では、川辺川の氾濫でハウスの天井まで水が漬かり、農地に土砂や流木が流れ込み、泥が20センチほど蓄積していた。
青壮年部員は重機を持ち込み、流木やごみを撤去。土砂の清掃作業、草刈り作業などを行った。
参加した部員は「手で作業しないといけないところは大人数でないと難しい。一農家さんだけでは無理」と話した。
被災した農家は「被害に遭った日が収穫の日で、とても歯がゆくてつらかった。しかし、支援に来てもらってとてもうれしい」と話した。(かみましき)