熊本の農畜産物

【熊本デコポン】自信作 2日初売り、仕上がり上々 全国各地へ 贈答用にも

2019.11.30
丁寧にデコポンを収穫するJA熊本うき柑橘部会の高濱部会長

 熊本県のJAが出荷するブランド中晩かん「デコポン」の2019年産の販売が12月2日から始まる。糖度と酸のバランスが良い仕上がり。年内は加温物中心に出回る。県内産地は終盤まで高品質・安定出荷できるよう、栽培管理に力を注ぐ。

 ・発祥の地4680トン JA熊本うき
 「不知火」(デコポン)発祥の地で、全国有数の生産量を誇るJA熊本うき管内では30日から出荷が始まる。初売りは12月2日から。生産者は約460人で、総出荷量4680トンを計画する。
 今年産はデコポンの販売が始まって30年の節目。加温施設栽培に始まり、無加温、屋根掛け、露地、鮮度保持資材を使った後期デコポンと続く。20年6月まで。
 19年産は糖酸のバランスが良く、玉太りも良好。加温栽培ではマルチ被覆や徹底した灌水(かんすい)管理で糖度を高める。収穫前には木ごとに糖度測定して収穫時期を見極める。

 JA柑橘(かんきつ)部会の高濱義孝部会長は「自信を持って出荷できる高品質なデコポンに仕上がった。手間暇かけて栽培したおいしいデコポンを味わってほしい」と笑顔で話した。(熊本うき)

 

 ・高糖度で食べやすく JAあしきた
 JAあしきたは28日、マルタ選果場で加温デコポンの選果を始めた。19年産加温物は糖度が高く、酸が低い。食べやすい味に仕上がった。JAでは総出荷数量3500トンを計画する。出荷は無加温、屋根掛け、露地栽培を含め6月まで続く。12月は贈答用の需要が高まる見込みだ。

 収穫した果実は光センサーで糖度と酸度を測り、品質や大きさごとに選別。基準をクリアしたものだけを「デコポン」の名前で販売する。全国各地に出荷する他、直売所「道の駅芦北でこぽん」でも販売する。(熊本・あしきた)

 

 ・光センサーで厳選 JAあまくさ
 JAあまくさは30日、天草市有明町の統合選果場で加温デコポン約3トンを初選果する。果実を1玉ずつ、糖酸を光センサーで測定。品質基準を満たしたものだけを箱詰めし、主に関東方面へ出荷する。
 今季は加温115トン、屋根掛け390トン、露地1680トンなど合計2185トン(前年比101%)の出荷を見込む。5月末まで長期間出荷を計画する。白石一斗営農指導員は「肥大、果実内容ともに例年より良い出来栄え。生産者が品質管理に力を注いだ逸品を味わってほしい」と話した。(熊本・あまくさ)

 

 ・1玉ずつ丁寧に選果 JAたまな
 JAたまな管内で29日から加温デコポンの選果が始まった。JA中央みかん選果場では、高性能選果機で階級や糖度、酸度を計測し選果。従業員が傷や傷みがないか、1玉ずつ確認して箱詰めしている。今後、加温、屋根掛け、露地と4月まで出荷が続き、全体で1050トンの出荷を見込む。
 19年産は果実肥大は順調で、糖度とクエン酸のバランスも良い仕上がり。JA担当者は「年末年始の贈答用に人気。高品質のデコポンを届けたい」と話した。(熊本・たまな)

 

 ・外観、中身とも太鼓判 JA本渡五和
 JA本渡五和は29日、中央みかん選果場で加温デコポンの選果を始めた。加温、屋根掛け、露地デコポンなど、来年5月までに合計800トンの出荷を計画している。
 天候に恵まれ糖度が高く、例年に比べて高品質な仕上がり。初日は選果場で約10トンを選果。光センサーで基準を満たしたものを東北・京浜・東海地区へ出荷した。
 夏井直哉場長は「外観が良く、甘味も強い出来栄えになった。自信を持って消費者へ届けることができる」と話した。(熊本・本渡五和)

 

 ・4L、3L中心に JAやつしろ
 JAやつしろ氷川柑橘部会は25日、JA吉野果実選果場で加温デコポンの目ならし会を開いた。12月3日の初選果を前に、着色や果形などの出荷基準を確認した。出荷は加温、屋根掛け、露地物の順に4月まで。全体で約275トンの出荷を計画する。
 ひかわ営農センターの島田大輔さんは「着色の遅れがあるものの、サイズ・内容ともに良く仕上がっている。4Lから3L中心の出荷になると予想している」と話した。(熊本・やつしろ)

 

 ・こだわり商材にも力 JA鹿本
 JA鹿本は30日、JA南部選果場でハウスデコポンの初選果の日を迎える。12月2日から関東地方へ出荷。5月上旬まで続く予定。総出荷量250トンを見込む。
 JA営農指導員の山本高徳さんは「生産者の栽培管理の徹底で外観・内容ともに上々の出来。多くの方に食べてほしい」と話す。

 近年、JAみかん部会デコポン専門部は、更新期となった品種をヒリュウ台「肥の豊」に転換。過大成長しないため、ハウス栽培に適し、糖度が高くなりやすい。導入後のハウスではデコポン合格率も高まっており、秀品率の向上に期待が高まる。
 定期的な検討会を実施。葉付きデコポンや後期デコポンなどこだわり商材にも力を入れる。(熊本・鹿本)