熊本の農畜産物

【生乳】年間生乳量8万トン突破 困難克服 協同の力 酪農部会/JA菊池

2019.05.14
搾乳パーラーで搾乳する生産者

 JA菊池酪農部会は、1995年に酪農統一部会発足時から目標にしていた「年間生乳生産量8万トン」を2018年度、初めて突破した。酪農家が高齢化などで減少する中、国の事業やJAの支援を受けて乳牛頭数の確保や、1頭当たりの乳量増を果たして達成した。

 同部会は県内の酪農部会では最大規模で、生産量は県産の約3分の1を占める。18年度の部会員数は146戸、乳牛は8948頭(育成牛4199頭)。生乳生産量は8万2880トンで、前年度比2892トン増だった。

 8万トン目標を掲げた発足時は、部会員307戸、成牛9143頭(育成牛4640頭)、生乳生産量7万2229トンの規模だった。1997年には7万5000トンを超えたが、乳価低迷による部会員の減少、国内での牛海綿状脳症(BSE)の発生で後退した。

 生乳の生産調整で、生産者はやむを得ず生乳を破棄した時期もあった。その後も配合飼料価格の高騰、宮崎県での口蹄(こうてい)疫発生など、酪農を取り巻く環境の悪化で酪農家は激減していった。
 
 部会は立て直しに向け、JAの支援で自給飼料確保のためのコントラクター組合、品質向上に向けた乳質改善委員会などを発足。14年には国の畜産クラスター事業を利用して、後継者確保、規模拡大へと力を入れた。酪農家が減少する中、乳牛頭数の確保、1頭当たりの乳量増を図り、徐々に生乳生産量を増やしていった。

 4月下旬には部会員や関係機関を招き、8万トン突破大会と祝賀会を菊池市で開いた。古庄寿治部会長は「さまざまな困難の中にも部会の仲間、JAや関係機関の支援があり、乗り越えられた。組織の力、協同の力を強く感じる。さらに上を目指し、部会員一丸となって、菊池地域酪農を振興をしたい」と話した。JAの三角修組合長は「JAとしてもさらに支えていきたい」と力を込めた。

 九州農政局の本田光広消費・安全部長が「将来の都府県酪農生乳生産基盤について」と題して記念講演した。