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景観維持、作業受託、加工品… 課題山積の農村救う 法人設立 まず放棄地5ヘクタール花畑に 熊本県津奈木町 坂口信行さん

2018.08.08
受託作業で草払いをする「アグリ津奈木」代表取締役の坂口さん

 耕作放棄地の増加などの問題解決に乗り出そうと、熊本県津奈木町に住む坂口信行さん(47)が農業生産法人「アグリ津奈木」を立ち上げた。まずは放棄地に茂った草を刈った後、ヒマワリを育てる。雑草を減らし、農村の景観を守る狙い。今後は農作業受託や加工品開発、鳥獣害対策にも着手する。地域住民や町、JAあしきた青壮年部・女性部とも連携して活動を充実させていく方針だ。

 「津奈木町を訪れる人が少なくなってしまう」。坂口さんが法人を設立したのは、そんな危機感からだ。町内には南九州西回り自動車道の終点のインターチェンジ(IC)がある。観光客らがICから降りて一般道を走ることで、人の流れがこれまで生まれていた。

 だが今後、自動車道が水俣市まで延びる予定のため、ICを降りる人が少なくなる恐れがある。坂口さんは、放棄地を減らして自動車道から見える景観を良くすることで、「緑と彫刻のある町としての文化を守り、町のイメージアップにつなげていこう」と決意した。話し合った町の担当者にも背中を押された。

 既に5ヘクタールの耕作放棄地の再生に乗り出している。ヒマワリが大きく育つことでその他の雑草が茂るのを抑えられ、管理の手間が減る。ヒマワリによる景観アップの効果も見込む。

 法人は取締役が3人で、坂口さんが代表を務める。今後について坂口さんは「漁師と協力して地元水産物・農産物を使った料理を開発し、地域の女性が活躍する場をつくりたい」と夢を描く。