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【人材サポート事業】農業労働力を確保/JA熊本中央会

2017.04.28

 農業現場の労働力不足を補うため、JA熊本中央会は、農林中央金庫や県と連携し、選果場などに働き手を紹介する人材サポート事業に乗り出す。求人情報を一元的に集約し、産地の条件に合う労働力を広域で確保、紹介する。中央会は無料職業紹介事業所の認可を年度内に取得する予定で、実現すれば全国初となる。同県では熊本地震後、農業の労働力不足が一層深刻になっており、人材を安定確保することで復興にもつなげていく。

 これまでは、JAが選果場の作業員などを個々に集めていた。今後は中央会がJAやJA熊本経済連の求人情報を一元化して、県全域から人を募る。JAの管内に縛られず、人を集められるようになる利点がある。
 既に各組織には、求人情報を提供するよう要請を始めた。想定する作業は、農産物の収穫や選果場での箱詰めなどで、詳細はJAや経済連の意見を聞いて決める。
 働き手は広域でのちらし配布や各地域のハローワークなどを通じて求める。応募があれば、「職業紹介責任者講習」を受講した「職業紹介責任者」の資格を持つ中央会職員が、求職者とJAなど求人側との面接に立ち会って仲立ちする。
 求職者の確保に向け、マッチングサイトの立ち上げや、県内の大学などでのPRも検討する。将来的には、収穫の手伝いなど個々の農家の求人を仲介することも視野に入れる。

 県内は昨年4月の熊本地震以降、復興関連の建設・土木事業に労働力が集中。その影響で、JAの選果場やパッケージセンターなどで人不足が深刻になっている。中央会が2016年10~12月に行った調査では、県内4JAと経済連で、青果物の生産や選果・選別をする要員が最大で1194人不足していることが明らかになっている。
 JA熊本市ではナスの出荷ピークを迎えるが、収穫、箱詰めする作業者が足りていない。JAは「他産業で賃金が高まったため、農業に人が集まらない」(営農センター)と苦慮する。JA阿蘇のアスパラ選果場やJA経済連の集荷場も同様だ。

 中央会などJAグループ熊本は、地震からの復旧復興と労働力不足に対応するため、16年12月に県、農林中金と連携協定を締結した。
3600万円を事業の運営費や、人件費の一部に充てる。中央会は「短期、長期アルバイトなど幅広い分野で人を確保し、農業の労働力の安定確保につなげたい」と強調する。